ステレオ写真の鑑賞方法3D Gallery 立体ステレオ写真の鑑賞方法です 上の見方はクロス法という立体視で、私のブログでは殆どの写真はこの見方ですが、他に平行法があります。ともに裸眼視ですが、他にステレオビュワーなど、光学器具を使った見方もあります。 ちなみに、私は交差法、平行法どちらの方法でも見ることが出来ます。 ☆実は私は立体写真が好きでありながら行き詰まって中断しておりました。 しかしデジタルカメラとパソコンの普及で一気に熱が復活しました。 その大きな理由は ★すぐに大きいパソコン画面でクロス法で見ることができる。 ★フィルムや現像の時間と手間がゼロで、経済的。 ★失敗しやすいステレオ撮影だが何枚でも気にすることなく撮って、カメラのモニターでその場で確認や消去が簡単にできる。 こんなにステレオ写真に向いた物が他にあるでしょうか。 さらに高画質でプリントもできます。 銀塩カメラの味もわかりますが、デジカメとパソコンさらにphotoshopなどの画像編集ソフトのコンビは最強です。 ところで、立体写真に興味のない人も多々いるようです。立体視ができても、それがあまりにも自然であるがゆえに「それでどうしたの?」という人です。 これはどうにもしかたがないので、とりあえず無視しましょう! ■平行法 普通、人間が無限遠を見る両眼の視線はおよそ平行とみなされます。 また、 人間の眼の瞳の間隔は大人で約 63ミリですが、ここでは便宜上60ミリとして解説致します。 仮に2個の点があり、それを左右それぞれの眼で独立して見るとした場合、2点の距離は60ミリ以下でなければ見ることができません。 つまり、ヒトの眼は、構造上寄り目は可能ですが、殆どの人は無限遠を見る平行視線より左右に広げることは不可能だからです。 そこで、2点を四角い2枚の写真に置き換えた場合、左右それぞれの写真2枚の注視する一点の距離が60ミリ以下でなければなりません。 さらに、見やすさからいえば、小さいほど楽になります。 したがって、ステレオ写真片側1枚の横幅が約60mm以下というのは必然的で、海外でもそのサイズでステレオマウントなどが規格化されてきました。 平行法は、左右の写真がそれぞれ横幅60ミリ以内の写真をくっつけて並べた一組を、右は右、左は左の写真をを見るということになります。 ↑こちら平行法! 左右の視線は平行にしなければなりませんから、無限遠を見る視線です。 それで近くの写真にピントを合わせて見るのは、非日常的でムリがあるように思えるかもしれませんが、慣れると遠くを見ながら近くにピントをあわせることは可能なのです。 ☆次のような現象を経験した人も多いと思います。 金網やタイルなど同じものがたくさん規則正しく並んだ絵柄などぼんやり見ていたら、隣、また少し離れた隣り同士の模様にピントが合って、遠近感を失うなどの不思議な感覚に陥ったことはありませんでしたでしょうか。 それがまさにこの、平行法の見方です。 2枚の写真のはるか彼方をボンヤリ見つめていると、左右2枚の間に重なったり離れたりしている画像が現れます。そこで、あまり意識せずになんとなく画像に焦点を合わせると自然に立体画像が浮かびます。 練習あるのみですが‥‥‥頑張らないで頑張ってみてください。 力むと左右の画像が離れてしまいます。 平行法では1枚の画面が6×6cm以下に限られるので画像としては小さいわけです。 ブローニーフィルムと呼ばれている6×6cmや35ミリの、スライド用のリバーサルフィルムが使われてきました。 制限は横幅ですから縦には長くてもかまわないので、縦置きの6×9なども使用可能です。五重塔やエッフェル塔などには6×20cmなどの画面でもOKです。 昔ながらのビュワーは実は平行視で、左右2枚セットのステレオ写真を見ますが、画面の大きさや迫力を補うために虫眼鏡で拡大する物が殆どです。 また、左右が混乱しないように中央に仕切り板を設けたものも多くあるようです。 ■交差法 =クロス法 この方法の説明には、まえおきがあります。 ☆ステレオ写真は実はカメラの歴史と同じぐらい古く、戦後日本でも一時流行し、レンズが左右2個装備された専用ステレオカメラやビュワーが各種製造販売されておりました。 ヨーロッパやアメリカなど外国では木製ニス塗りのビュワーなどで、紳士が立体ヌード写真などを鼻の下を長くして覗いていたようです。 しかし現在、残念ながら一部のマニアをのぞいて、一般的にはステレオというと「音響」というほどステレオ写真は忘れ去られ影を潜めた感があります。 映画やTV、また、パソコンなどの映像メディアの多様化という影響も大きいのでしょう。 最近になって、やや復活の兆しが見え、CGによる3D関連の出版物まで登場しましたが、やはり一時的な流行の域を超えず、依然としてマニアックな趣味で終始し、広く一般への普及には及ばなかったようです。 ☆その理由としては 第一に、なんといっても「見る煩わしさ」かもしれません。 上記の通り裸眼視の平行法は難しい上に小さな画像です。 専用のビュワーがあっても、テレビを見るのと違って“覗く”という行為自体、少々陰気な雰囲気でうっとおしいものです。 それに、ビュワーでは35mmやせいぜいブローニーサイズ(6×6cm)といった小さな画面に限られ、迫力に乏しいということも致命的です。 大きな画像を見ることも技術的には可能だったのですが、プリズムやミラーを使った 大袈裟なビュワーが必要です。 しかし、ビュワーもプロジェクターもスクリーンも要らない「クロス法」という肉眼、裸眼での3D画像の鑑賞方法があります! ★本当は、誰でもちょっと練習すれば限りなく大きな立体画像で楽しめるのです。 残念ながら、ビュワーを使わないステレオ写真の裸眼視は、少々不自然な目の動きが必要なためか鑑賞を諦める人が多いのも事実です。 しかし、広がる空間の迫力、臭いや手触りまで伝わってきそうなリアリティー溢れる感動はなんとしても、一度は体験していただきたいと思います。 ☆まえおきはこのくらいで‥‥‥ 右用写真と左用写真をそれぞれの目で見ればよいのですが、別々に見るのは練習が必要です。 クロス法では写真を左右逆において、右眼で左に置いた右用写真を見、左眼で右に置いた左用写真をより目で見るのです。 そうすればかなり大きな写真でもちょっと離れて見れば立体視が可能になります。 ヒトは寄り目は得意だからです。日常的にも近くの物を寄り目で見ていますね。 視線が交差するのでクロス法と言うわけです。 必ず顔はまっすぐ垂直に、つまり2枚の写真と両眼を平行に保ちます。 画面から徐々に鼻先に視線を移しますが、コツが要ります。 一つの方法としては、ひとさし指を画面において、視線はその指をみたままゆっくり指を鼻に近づけます。 指の向こうで2枚の写真がが3枚に見えてきたら なんとなく中央の写真にピントを合わせます。 指をゆっくり近づけたり離したりしてみてください。 パソコンでは画面から少し離れた方が見やすいでしょう。 慣れると、即立体視できます。 ☆大きな立体画像で見ると、今まで見えていて見えなかったものが明確に見えます。 左右の情報が1つに合成されるのでさらに強調されます。 いままで距離を認識できなかったゴミのようなものまで見えてきます。 そして、臨場感いっぱい!距離感から空気の臭いまで感じ取れそうになります。 ■立体視の器具などについて この方法は光学装置で立体視します。 ←自作のビュワーです。 小型の物は昔も玩具などがあったので覗かれた方もおられることでしょう。 ちょうど角張った双眼鏡のようなもので、左右2枚のスライドフィルムを前面あたりにはめ込んで覗く装置です。 他に、円盤にステレオのスライドが十数組セットしてあり引き金を引くと自動的に円盤が回り次々画面が切りかわるビュワーで、数コマの絵本スタイルになったものもあったようです。 大人でも楽しかったのですが、レンズを通しても画面が非常に小さく迫力に欠けていたことなど、やはり子供の玩具の域を越えることなく、現在はあまり見かけません。 小型のビュワーの基本構造は簡単、両目左右を中央で仕切って二枚の写真を左右別々に強制的に強引に見せる“虫眼鏡”のようなものです。 これは、市販されていた最もコンパクトな一枚用のスライドビュワーを2個並べても作れます。それぞれに左右のスライドを差し込み見ればよいのです。 もちろんこの場合、上でも述べましたが6×6以下の写真、厳密には横幅63みり以内に限られます。 扱いの点では35ミリスライド(リバーサル)フィルムをステレオ用にマウントしたものが全盛だったようですが、玩具ではそれ以下のハーフサイズぐらいのビュワーもありました。 写真が小さいほど左右の視線を平行にしなくて良いので楽ですが、迫力に欠けます。 また、大きな写真でもミラーやプリズムを使って、光学的に屈折させたビュワーも考案されています。 くさび形のプリズムで光軸を折り曲げた装置ですが、色収差の問題があり、画像内の物体の周囲に虹色のにじみが出てしまいます。 しかし、これらのビュワーは手作りするのもなかなか困難で、プリズムなど部品や、製品も一般的に入手できるものは少ないのが現状です。 ミラーを使ったものは比較的作りやすいのですが、表面が鏡の、読んで字のごとく表面鏡(サーフェイスミラー)が必要です。2眼レフや1眼レフカメラに使われているあの鏡です。 通常の鏡の場合の不都合は、ガラス板の奥側に反射部分の蒸着メッキがしてあるので、ガラスの厚み分屈折し、ガラスの反射と肝心の像がダブってしまうわけです。 ↑一昔前、ペンタックス製35ミリリバーサルフィルム用の1眼レフ用立体ステレオアダプターとビュワーセットが販売されていて使ったことがありましたが、おそらく現在そのタイプは絶版と思われます。 ステレオ専用カメラ同様、中古カメラ店やネットオークションなど以外では入手困難かと思います。 しかしそれも、機能的には研究されているはずなのでしょうが、ミラーが固定なので被写体までの距離が制約されたり、左右が一致しない不整合部分ができることや、35mmハーフサイズ以下で迫力に欠け、あまり高性能とは言えないようです。レンズも標準専用で、広角レンズでは画面がケられてしまうようですし、画像に台形ゆがみがでてしまいます。 ↑このネコの写真はその装置で撮りましたが、背景のカーテンが一致せずちらつきストレスを感じます。 注:本来は付属のビュワーで平行視の1枚画像ですが、このサイトでは裸眼立体視用として、クロス法に左右変換編集してあります。 現在はデジタルカメラ用として販売はされています。撮影用 ステレオアダプターは以前の製品と同じようですが、セットのビュワーがプリントを見るための簡単な物に変わっています。 ここでも、デジタル化で以前のスライドフィルム方式は廃止というわけでしょう。 手軽に3Dを楽しむ意味では面白いかも知れませんが入門用、お遊びといった程度の商品です。 値段も1万円ほどですので一度お試しあれ。 現在楽天市場で買えるようですが・・・ 市販されているステレオ写真装置!これなんかはお手軽に立体写真を楽しめます。 ☆日本製ではペンタックス以外見かけませんが、3Dのファンの多い欧米ではいろいろな製品があるようです。 外国サイトで見つかるかも知れません。 ■スライドプロジェクターと偏光フィルターによる方法・立体映画 (東京ディズニーランドで体験出来ます)について 静止画もムービーも仕組みは同じです。 それぞれ左右2台要りますから簡単に試すわけにはいきませんが、私の場合は仕事でしたから35mm用2組購入して実験しました。 過去に仕事では4×5用のプロジェクターで、豪快なステレオ映写装置を組み上げました。 まず、プロジェクターを左右同じ物を2台用意します。 そして、それぞれのレンズの前に 偏光フィルターを取り付けますが、左右お互いを90°回転させておきます。 そしてステレオで撮影した左右のスライド(リバーサルフィルム)を プロジェクターで同一1枚のスクリーンに映写します。 スクリーンはビーズ式や白色だけのものは、偏光された光線が乱れてしまうので不可、白色金属の梨地や銀塗装のものに限られます。 それを立体めがねで鑑賞しますが、めがねも プロジェクターの 偏光フィルターと同様に左右お互いを90°回転させて取り付けた物を使います。釣り用の偏光めがねの片側を90°回転させて取り付けた物と同じです。 偏光された光線は方向が違う側は暗く見え(何も見えず)、つまり右は右の画像、左は左だけが見えるわけです。 画像はスクリーン投影ですから大画面、寄り目の必要もなく極めて迫力があります。 ディズニーランドの立体映画館では大蛇が目の前に現れ誰もがおびえます!!! しかし、このような大迫力にもかかわらず、立体映画館が一般に普及しないのは、各種機材に大変なお金が必要だからなのでしょうがとても残念です。 ディズニーランドでは今でも公開しているのでしょうか? マニア必見!価値あります。 ☆裸眼立体視は「眼が良くなる」と言われていますが、それは正しいステレオ写真で、正しい方法で見た場合に、精神的に安らぎをおぼえ、癒されてはじめて効果があるのでしょう。 しかし、パソコンやテレビゲームのやりすぎ、と同様、不自然な状態で眼を使いますので「長時間」は眼に良いはずはありません。 いくら左右の撮影でうまく立体写真が出来ても、立体視ができなければ立体写真の目的は達成したとは言えません。 まずは立体視することから練習です。 \(^O^)/ ステレオ写真TOPへ ステレオ写真の撮り方2 ステレオ写真の撮り方3 “より目の写真館” 文章、文字、内容その他改良のため変更、加筆する場合がありますのでご了承下さい。 またお気付きの点や、発見がありましたらなんなりと掲示板等でお知らせ下さい。 † ジャンル別一覧
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